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近所のクソガキに自転車を窃盗未遂され、文句言ったら親子でなめた態度とってきたから、耐え忍んで復讐した話

自転車インフォ編集部員が実際に体験した人々から「自転車話」を取材して、再構成してまとめています。

安原(仮)さん 30代 関西在住の「じてばな」

最初のきっかけは5、6年前に遡る。
俺はマンションの5階に住んでいて、玄関の扉のすぐ右手に通勤用の自転車を置いていた。
そこは共用部分ではなく駐輪用のスペースとして設定されていて、ちゃんと契約して毎月数百円だけど払っていた。
ただ地上には住民が無料で使える駐輪場があるため、そういう契約ができること自体を知らない世帯が多かったようで、そういう人たちからは部屋の前の通路に勝手に自転車を停めている人間と思われていたようだ。
ちなみに自転車をエレベーターに載せることもOKだった。

通勤用の自転車といったけど、いわゆるクロスバイクというヤツだ。
値段は10万いかないくらいで、本当に自転車が好きな人からみればどうでもいい安物かもしれないが、妻が誕生日にくれたもので本当に大切に乗っていた。 防犯対策として、窓に嵌め込んである鉄格子と自転車を、番号式のチェーンロックで繋いでいた。

ある日車で出かけて家に帰ってくると、俺のその自転車の前に中学生くらいの男の子が屈み込んでいて、チェーンロックの番号を回していた。
とっさに「何やってるんだ!?」と声を掛けると、そいつは逃げ出したりするわけでもなく、面倒くさそうに立ち上がって「いや、スンマセン」と言って立ち去ろうとした。

いやいやいや、これは立派な窃盗だし、そんなスンマセンで見逃せるわけないから!
そいつのズボンの腰の後ろの部分を思いっきり掴んで持ち上げた。こうすると踵がちょっと浮き気味になって逃げ出しづらくなる。
「お前このマンションで見たことあるな。ここの住民だな?」
と言うと、
「ちょっとそれ止めてくれませんか?制服伸びるんですけど。」
と逆切れ気味に言ってきた。それでこちらもさらにカッとなって
お前が今やっていたのは窃盗だぞ。犯罪だ。何号室の子だ?」
と、思わず声を荒げていた。するとあっさりと
「......7○○号室ですけど。」
白状したので、ズボンの腰を掴んだままその部屋まで連れて行った。

部屋のインターホンを鳴らすと母親が出てきた。見たことある顔だ。マンション内ですれ違えば、明るく挨拶してくれる感じのよい人と記憶していた。
この瞬間までは......。
驚いた顔をした母親に、この息子の中学生がしていたことを伝えた。するとヤツの方をみて
「それは本当なの?」
と聞いた。するとその息子の中学生は
チェーンの数字が気になっていじっていただけで、盗もうなんて思っていなかった
と言い出した。いやいやいや、そんな訳ないだろ!と思ったが、母親は俺を睨みつけながら
「息子はこう言ってますけど?」
と、逆に俺を責める口調で反発してきた。
「いや、他人の部屋の前に停めてある自転車のチェーンを勝手に解錠しようとしていて、盗む気は無かったはないでしょう!?」
そう言った瞬間、母親の目の色がキッと切り替わったのが分かった。急に金切り声でヒステリックに叫び始めた。

全く会話にならず、一方的にギャーギャーまくし立てられたが、彼女の言い分をまとめると以下のようになる。

ということだった。
チェーンを外そうとしていたのに窃盗の意思はなかったということはおかしいし、あそこは共用部分ではなく駐輪スペースで駐輪場代も払っている、などと反論したが、母親はヒステリックに自分の考えをまくし立てるだけで話し合いにならなかった。

実害は出なかったし、これ以上はらちが明かないと思い、
「もう結構です。」
と言い、自分の部屋に帰って行った。鍵式のチェーンロックも余っていたので、その日から二重に施錠するようにした。
妻にことの顛末を話したが、
「そんなことでイライラしたって、こっちが損するだけだよ。もう忘れて、あの家の人たちとは関わらないように生活しよう」
とのことだった。

まぁ俺もそんな出来事はすっかり忘れて数週間たった頃だった。
朝出勤しようとして自転車のチェーンロックを外していたら、サドルが曲がっていることに気づいた。よく見るとサドルにも靴の跡みたいなものが残っている。
誰かがサドルを蹴ったことは明らかだった。
その日は一日中モヤモヤしたものを感じていたが、妻には言えなかった。
これは妻が俺のために一生懸命選んでくれたものなのだ。

数日後、「やっぱり家の中で保管しようかなぁ」と考え始めていた頃に、また自転車に異変が起きた。
今度は、フロントフォークの部分の一部が濡れていたのだ。
何だろうと思い指で触れてみると、糸を引いた。
ゲッと思ったが、これは明らかに唾をかけられていた
この時点でかなりブチ切れたのだが、とりあえず出掛けなくてはならない。サッとティッシュで唾を拭いて、自転車を押してエレベーターに乗り込んだ。
マンションのエントランスから出て自転車に乗ろうとすると、上から「バーカ」と声を掛けられた。
振り向いてその方を見上ると、マンションの7階あたりで誰かがサッと隠れるのが分かった。姿は見えないが、複数人の「ギャハハハ」という笑い声も聞こえてくる。「バーカ」という声は、あの「息子の中学生」のものではなかった。
俺は気にしないフリをして、そのまま自転車に乗ってその場を立ち去った。

と見せかけて、自転車を近くの安全な場所に置き、身を隠しながらマンションへ戻った。
そのまま身を潜ませながら、階段を使って7階まで行った。この階は、例の中学生の息子が住む部屋がある階だ。通路の角から覗き込むと、3人の中学生がいた。ヤツとその友達の2人だ。
「バーカ」という声も友達に言わせたのだろう。それと同時にサドルを蹴られたのも、唾をかけたのも、息子の中学生がやったことを確信した。
突然妻の顔が頭に浮かび、悔しさで泣きそうになってしまった。
三十代のおっさんが中学生に泣かされてどうする......。
俺はこの時復讐を決意した

そもそも前回の経験から判断すれば、サドルや唾の件の文句を母親に言っても、逆切れされて終わりだろう。実際に確たる証拠もないし、こんな些細なことを警察に言っても、弁護士を立てて裁判を起こそうとしても、相手にされないだろう。
だから、自分の力で復讐を成し遂げなくてはならない。それも暴力に訴えたり、同じようにあの家の自転車に仕返しするような短絡的なものではなダメだ。

恥ずかしい話、俺は妻を愛してる。とても大切に思ってる。その妻がくれた自転車も同じように大事にしてきた。
それが足蹴にされたり、唾をかけられたりしたと思うと、半端な怒りではなかった。
怒りが大きすぎて、逆に冷静になっている自分がいた。
この復讐は怒りに任せて衝動的に行うべきじゃない。相手に最大限のダメージを与えるためには、考えを巡らし、計画的に実行する必要がある。そう考えていた。

その日から俺は自転車を室内で保管し、時間がある時はあの息子の中学生を観察するようになった。
この観察は、何と三年以上も続いた

その事件から、数ヵ月後には「息子の中学生」が「息子の高校生」になっていた。その息子の高校生は自転車で高校まで通っているらしく、夕方になると同じく自転車に乗った友達と連れ立って来て、マンションの駐車場にたむろすることが多かった。
俺は平日休みなので、用がなければ夕方はその息子の高校生の観察に時間を費やしていた。
まぁコンビニで買ったパンやお菓子のゴミを散らかしたままにしたり、生垣の木を折ったり、花火をしたり、夜中まで騒いだりと、普通に近所迷惑なことをしていた。
しかしその度に俺は、
「これじゃない」「いや、まだだ、これじゃない」
と、冷静に待ち続けていた。もっとヤツが決定的なことをすることを。

観察を始めてからだいたい3年後のことだ。
もちろん妻からもらった自転車は、多少ヤレてきてしまったが、整備を欠かさずに大切に乗りつづけている。
その日も平日休みだったが、妻が仕事の休みを合わせてくれたので、二人で出かけていた。
家に帰ってきて、夜の11時頃になっても外では騒ぐ声が聞こえる。玄関を出て下を覗くと、あの息子の高校生が友達数人と騒いでいる。
遠目で良くは分からないが、おそらく飲んでいる缶はアルコールだ。そして煙草も吸っている。
来た!』そう思った。
あの日から3年以上、復讐の機会を待ち続けていた。怒りは静かに燃え続け、消えることはなかった。この瞬間しかない、そう思いスマートフォンを片手に部屋を飛び出していた。真っ直ぐにたむろっている高校生たちのところへ行く。

案の定、高校生達は酒を飲み、煙草も吸っていた。
駆け寄って来た俺を見て、全員が警戒する態度をとる。
しかし息子の高校生は俺のことを知っている。
「何すか?」
と、3年前と同じような態度を取ってくる。
ただ声は大分低くなり、見た目も大人っぽくなっていた。
こいつが妻のくれた自転車を盗もうとし、蹴り、唾をかけた。その事実は変わらない。

俺はおもむろにスマートフォンを向け、写真を撮った。
「あ?何してんだよ!?」
写真を撮られたことで、周りの仲間達が立ち上がった。
その行動を抑え込むように、ここに駆け寄るまでに考えついた嘘を言った。
「5分前に警察に通報した。ここで捕まれば、親に連絡が行くし、学校も停学だぞ。今すぐ帰れ。」
そういうと私は背を向けて部屋に戻っていった。
追っては来なかった。
上から確認したら、高校生達はそそくさと退散して行った。

さっきも言ったが、俺は息子の高校生に復讐するために、観察をずっと続けていた。
マンション内の人間関係も駆使して、ヤツの進路も探っていた。
大学進学はせずに、地元の車のディーラーに就職希望という情報まで掴んでいたのだ。
ここは関西の田舎なので、狭い社会だ。高卒で車のディーラーに就職といえば、大体数社に絞られてくる。
そして俺はその数社のディーラー全てに、あの時撮った写真を送りつけた。もちろんヤツの実名も添えてだ。

そして次の春、息子の高校生が就職浪人したことを確認して、俺の復讐は完了した。
もしかしたら就職浪人くらい人生には何の影響もないのかもしれないが、ヤツの夢が一つ潰れたこと、それで俺の怒りは収まったのだ。
俺自身がその数か月後に引っ越すことになってしまったので、息子の高校生のその後は知らない。興味もない。
もちろん今でもあの自転車は大切に乗っている

writer : 自転車インフォ編集部員 画像

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